感覚教育・・・・・五感の洗練と理論的思考の基礎につながる活動
「感覚教育」はモンテッソーリ教育の中で最も重要なものといわれています。
0歳~6歳の子どもは「視覚(見ること)「聴覚(聴くこと)」「触覚(さわること)」「味覚(味わうこと)」「嗅覚(におうこと)」の五感が非常に発達する「感覚の敏感期」にいます。皆さんにも子どもがわずかな違いに気づき、大人に教えてくれた経験があるのではないでしょうか。「感覚の敏感期」は0~3歳と3~6歳で発達する段階が異なります。
0~3歳では、目に入る物すべてにおいて、「見て」「触って」「なめて」「音を聴いて」「においをかいで」の五感をフル活用していろいろな感触の経験値を自分の中に蓄積していく時期です。この時期に意識はありませんから、危険のない限り様々な感覚的な体験を増やしていきたい時期です。
3~6歳になると子どもは意識が芽生え、今までの経験値を意識的に整理するようになります。果物の「なし」を見て、「りんごと似ているね!」といったように、○○と似てるね!という発言は、子どもが頭の中で整理をしている証拠です。形や色の「同じ」ものを集めたり、物の大きさを比較して「大きい」「小さい」という順番を付けられるようになったりするようになります。
この時期に、物を比較して「同じもの」を集める、「順番に並べる」、「仲間分けをする」という行動を繰り返し行うことは、将来、物事を論理的に考えるための準備につながっていきます。
大人の仕事に置いても、マーケティング活動を例に挙げると、既存顧客の声を集めて共通点(同じもの)を見いだし、他社と比較して新たなセールスポイントを打ち出すという活動は販売、営業職では必要な作業でしょう。また、煩雑な業務フローを整理し(仲間分け)、重複している点(同じもの)は削除し、優先順位を付けて(順番に並べる)業務の効率化を行なう、といった活動も数多くの業種において日常的な活動ではないでしょうか。これらの活動はまさに「同じものを探す」「順番にならべる」「仲間分けをする」といった活動の応用ではないでしょうか。
感覚教育では、モンテッソーリ教育独特の教具を使いながら、物の比較から始まって、「同じもの集め」「順番に並べる」「仲間分けをする」といった活動を繰り返し繰り返し行っていきます。
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